シェムリアップに来て3日目頃から下痢気味である。 (´Д`)
ただ下痢といっても、インドを旅していた頃のような我慢出来ない程のものではなく「あ、なんか出てきそう」と思いトイレに入るとドバドバ液状のものが出てくる感じだ。
放っておいたらそのうち治るだろうと思っていたが、一向に治る気配が無い。それどころか、出てくる回数が日に日に増えてきている。
朝晩合わせて10回近くのトイレ利用だ。
「僕は遺跡で調子に乗ってしまい、高い所から飛び降りて足の踵を強打してしまいました。歩くこともままならない状態です。何処にも行けず悔しいです。そんな目に逢った人の為に僕が行った病院を紹介します。ロイヤルアンコールインターナショナルホスピタル。日本人駐在です。キレイで新しい。ナースがエロい!」
……ナースがエロい。
ちゃんと体調を治すために向かうのだ。 出来たら入院でもして、夜間駐在している女性の看護師さんと色々お話できたらいいな。ムフフ。
「創太さん、お腹アレなんで俺ちょっと病院行ってきます」
「じゃあ俺も行くわ」
なんでやねん。 話を聞くと、創太さんは虫刺されを掻きむしり出血してしまうという、命に関わるほどの重傷を負っているそうだ。
パッと見、唾つけときゃ治る程度に見えなくもないが、気のせいだろう。
というわけで、創太さんと自転車で病院へ向かう。
病院に到着。凄く暇そうな病院だった。 窓口で渡された書類に色々記入する。 書類を提出し、名前が呼ばれるまでロビーで待つ。
「大悟さーん、診察室へどうぞ」 日本人スタッフの通訳女性の方に診察室へ案内される。
「1日に10回近くの下痢が出るということですね」
「はい、でも痛みとかは無いんで、そんなに大したことは無いと思うんですが」
「分かりました。じゃあこの容器に便を出してきてもらえますか」
……やはり検便せねばならぬのか。
「えーと、出るものが固形じゃないんですけど、どうすればいいですか?」
「肛門に直接容器を付けて出して下さい」
力んだらすぐに出てくるので、出すのは容易いものだ。
ナイスコントロールだ、マイアナル。
「じゃあ、結果が出るまでお待ち下さい」
ロビーで待つこと30分。
「大悟さーん、こちらへどうぞ」 ロビーから別の部屋に案内される。
「検査の結果が出ました。えー、まずは血液検査の結果ですね。特に問題ありません。正常です。下痢ということでウイルスの可能性もあるかと思いましたが大丈夫です」
「そうですか」
「ただ、かなり下痢してるということで脱水症状になっていますね」
「え、こんなにピンピンしてるのに脱水症状なんですか?」
「自分じゃ気付かないかもしれませんが、血中の水分がかなり不足しています。多めに水分を摂って安静にしておいて下さい」
「自転車で遠出したりするのは駄目ですか?」
「絶対安静です」
「……分かりました」
「次に、便検査の結果ですが、大量のアメーバの卵が検出されました」
「アメーバの卵!?」
「はい、そうです。孵化すると大変なことになりますので、そうなる前に薬で殺しましょう」
……なんてこった。この下痢はアメーバの仕業だったのか。
アメーバと接する機会など小学校の理科の授業で行われたゾウリムシの観察以来である。
医師に薬を処方され、領収書を渡される。
「英語で書いてありますので、薬が無くなってもまだ症状が続くようなら、これを持って病院へ行って下さい。薬が貰えますので」
「分かりました」
渡された領収書の金額を見る。
保険入ってて良かった……。
ってか、ナース全然エロくなかったな。
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