ゲストハウスでレンタサイクルをして、同じ宿に泊まっている創太さんという日本人男性と一緒に、国道6号線沿いにあるシェムリアップ最大の市場に向かった。
創太さんは
「あぁ、せっかく日本人がたくさんいるのに結局誰とも話せないまま時間だけが過ぎていくのか、畜生。田舎町は良かったなー、現地の方がめちゃくちゃ話しかけてくれるもんなー。でもやっぱりここは勇気を出して話しかけなければいけないのかもしれない。いや、でもいきなり話しかけたら「うわっ、何この人気持ち悪い」って思われるかもしれん。ってか初対面の日本人に「こんにちはー」って話しかけた後の会話ってどんな会話すればいいんだっけどうする俺!?どうすればいいんだ俺!?うわぁぁぁあああああああああああ!」
と、ベランダで黄昏れながら自問自答していた人見知りな自分に 「こんにちは。俺、創太。よろしく」 と話しかけてくれた心優しき人である。
上海からチベットに向かっていたらしいが、現在チベット人による中国政府に対する抗議活動が相次いで起こっており、チベットに入国することが難しくなってしまったため、やむなく東南アジアに南下してきたということだ。 まぁ狂ってますからな。中国政府は。言い方は悪いが、イカれてるとしか言いようがない。
シェムリアップ最大の市場は以前にも訪れた時と同じく、カンボジア人の方々で賑わっている。
観光客がよく行くオールドマーケットとは違い、 「オニイサーン、カンボジアシルクカッテヨー」 などと言ってくる客引きなどいない。 市場の食品エリアでは野菜や魚はもちろん、動物の生肉をそのまま置いてあるので、市場の肉エリアでは独特な匂いが立ちこめている。
市場経験が足らんな創太さん。 もし市場内でリバースされた場合は、何も知らない他人のフリをしてすぐに逃げよう。
非情な奴と思われるかもしれないが仕方ない。
市場内で食事をした後、1着しか半ズボンを持ってないことを思い出したので衣類エリアで半ズボンを購入する。
その後、市場を全体を散策して宿に戻った。
宿のフロントで涼んでいると、じぃくんさんが話しかけてきた。 「ねぇねぇ、僕の組んでるローカルツアーに興味ないー?」
「どんな内容ですか?」
「そうだねぇー、色々あるけど安上がりなのは『タダで行けちゃうアンコールワット自転車ツアー』ってのがあるよー」
「アンコールワットってタダで入れるんですか?」
「チケットのチェックポイントがあるじゃない。それの抜け道があんの。そこを自転車で通っちゃうわけ」
「へぇー、その抜け道教えてくれませんか?」
「ちゃんとツアーに参加してくれないと教えれないよー」
ケチな人だな。(`‐ω‐´)
料金を聞くと、じぃくん自転車ツアーの代金は5$とのことだ。
アンコールワット、今回は行く気は無かったけど、タダで入れるというなら行ってもいいかな。
というわけで、自分の他に、創太さんと同じ宿に泊まっている看護師の女性のトモミさんという方を含め3人で、じぃくんさんの『タダで行けちゃうアンコールワット自転車ツアー』に参加することになった。
「採血しやすそうな血管してるね」
じぃくんさんを先頭に自転車で市街地から離れた整備されてない小道を進んでいく。
木造の民家がポツポツ建っており、車ではとても通ることが出来ない細い小道だ。
確かに、この道は自力で発見することは難しいな。
途中、小さな商店の前で自転車を停めて休憩。 そこでかき氷が作られていたので、頂くことにした。
対して、創太さんとトモミさんは、かき氷には興味ないらしい。
「創太さん、かき氷食べないんですか?500リエルで安いし美味しいですよ」
「だってどんな水凍らせてるか分からない氷じゃん。もし川の水を凍らせてたらと思うと危ないよ」
「大丈夫ですよ。冷凍低温消毒されてますって」
「俺は君の食に対する、あまりのポジティブさが非常に心配だよ」
夕方5時半以降はアンコールワットの入口付近にいるチケット確認の人がいなくなる。それを見計らいアンコールワットへ入場(侵入)。 修復作業が行われているため、ビニールが遺跡に被せられているのは残念な光景だったが、それでも夕日に照らされたアンコールワットは日中よりも観光客が少なく、どことなく神々しい雰囲気を漂わせていた。
現在「シェムリアップ じぃくん」と検索すると、じぃくんの悪い噂が色々出てきます。
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超インドア派。妄想族である。立ち相撲が結構強い。
好きなTV番組は「SASUKE」。