カラ・パタールの麓にあるゴラクシェプに到着。標高は5150m。
遂に5000mを越えたところで寝泊まりするようになったか。 ロッジの付近を散歩していると、なにやらチョコチョコ動いているものが見えた。
ん?(; ・`д・´) この後ろ姿は………。
鳩だ!
いやいや、こんな標高5000mを越えた場所に鳩なんかいるわけない………
クルッポー。←鳴いた
鳩だ!
こんな場所にも鳩って生息してるんだなー。
鳩なのかどうか定かではないけど。
夜、ロッジの部屋で床についたが案の定、寒すぎて眠れん。
あまりにも気温が低いため、ペットボトルに入っている飲み水がどんどん凍ってきている。
それにしても寒すぎるだろ、ここは。
「お前、暑苦しい顔してるのに、冷え性ってギャグだろwww」 ってよく馬鹿にされていたのだが、俺は一般的な女性よりもかなりの冷え性なのだ。
これは今使わなくていつ使う!?
よしっ、これで少しは暖をとれる筈だ。
しかしいつまで経ってもホッカイロが温かくなる気配がない。
んーむ、何故温まらない?
不良品かな。 仕方ないので2個目のホッカイロの封を開けてワシャワシャ握りながら温かくなるのを待った。
しかし、これまた同じく温かくなる気配がない。
ホッカイロくれたメグミさんに感謝だわ。
ゴラクシェプから北西に向かって3時間ほど歩くと、エベレストベースキャンプに到着する。 そこはエベレストに登るシェルパや登山隊が拠点としている場所だ。 かなりの数のテントが張られていた。
そこは生半可な覚悟では命を落とす、エベレスト登山への入口だ。
「山はどんな人間も等しく受け入れる」
ふと、何処かで聞いたこんな言葉を思い出した。
「ではでは、山さん。俺超インドア派ですけど失礼します」 そう思いながら氷河の近くまで足を運んでみると、そこは静寂の世界だった。 その静けさが妙に心地いい。
はー……。やっぱり音の無い場所は落ち着くのう……。
辺りには地面から生えるように氷が連なっており、雪溶け水が流れている周囲には、たくさんの氷柱が輝いている。 さらに奥まで進むと、青白い巨大な氷壁が静かに佇んでいた。
おぉー、デケェー。
翌日、カラ・パタールに登るため、深夜の3時半に起床。 他のトレッカーがいない間に山頂に登り御来光を拝もうと考えたので、かなりの早起きになった。 懐中電灯を持ってサンタさんとロッジの外に出る。
……寒ィィィッ! 超寒ィィィィィィッ!!
当たり前なことだが、むちゃくちゃ寒い。
懐中電灯の明かりを頼りに凍てつくような深夜の山道を歩いていく。
「とても寒いですね」
登山隊のような重装備ではないため、この寒さでは体を動かしてないと死んでしまう。
陽が出ていない時間帯はここまで気温が低くなるものなのか。 早朝にカラ・パタールに向かうのは失敗だったな……。
空が次第に青色に変わる頃、カラ・パタールの最高地点に到達した。 周りの黒い岩山には純白の雪が覆い被さり、眼下には厚い雲が一面に広がっている。
「うう……、早く写真撮って戻りましょう。15分以上いたら死んでしまう」 そう言いながらブルブル震えるサンタさん。
「しょ、しょうですね……」
もう余りの寒さに喋ることもままならない。
なにせ、着ているダウンに霜が降りて、パキパキに凍ってきている程である。 俺は今、人生で初めて、寒さによる生命の危機を感じている。
あぁ……!なんか身体中が痛い……! これ以上ここにいたら死ぬ………!!
「よしっ、戻りましょう!」
そう言って、サンタさんと来た道を震えながら戻っていった。
うーむ、俺もこの時間帯にカラ・パタール行けばよかったな……。
そして、1ヶ月にも及ぶトレッキングを終え、俺はカトマンズに戻って行った。 ずっと空気が澄んでいる高所にいたので、カトマンズの排気ガスまみれの空気がちょっとキツイ……。(泣)
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超インドア派。妄想族である。立ち相撲が結構強い。
好きなTV番組は「SASUKE」。